福岡で理想の注文住宅を計画されている皆様、こんにちは!
家づくりを考え始めると、「高気密・高断熱」といった言葉をよく耳にするかと思います。中でも「ダブル断熱」という言葉は、なんとなくすごそう、とても暖かそう、といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
キャッチーで魅力的な響きですよね。
しかし、この「ダブル断熱」、言葉のイメージだけで判断すると、思わぬ落とし穴があるかもしれません。 実は、「ダブル断熱だから暖かい家ができる」と思ったら大間違いなのです。
今回は、皆様の賢い家づくりを応援する立場から、ダブル断熱の真実と、福岡での快適な注文住宅を実現するために本当に大切な断熱の考え方をお伝えします。
- 目次
- 1. 「ダブル断熱」とは、そもそも何?
2. 本当に大切なのは「うち」と「外」の組み合わせだけじゃない
3. U値が良くても寒い?見落としがちな「窓」の性能
4. 失敗しない窓選びのポイントは?
5. 高い断熱性能がもたらす、計り知れないメリット
6. まとめ:福岡で注文住宅を建てるなら、言葉ではなく「全体と数値」を見よう
1. 「ダブル断熱」とは、そもそも何?
ダブル断熱とは一般的に、内側の断熱材(柱と柱の間に入れる充填断熱)と、外側の断熱材を組み合わせたものを指します。つまり、「うち」と「外」の両方で断熱する、という意味合いです。
ダブル断熱は「ポエム」?言葉に騙されないで!
一見聞こえの言いダブル断熱ですが、実は適切で正しい断熱の知識がないと、全然暖かくも涼しくもならないのです。
「ダブル断熱」という言葉は、お客様にとって非常に引きが強い、「すごいもの」「すごく暖かそう」といったイメージを抱かせやすい「ポエム」のようなものになりがちなのです。
2.本当に大切なのは「うち」と「外」の組み合わせだけじゃない
では、何が本当に重要なのでしょうか?
それは、「うちと外をやっているかどうか」ではなく、家全体で「どんな断熱材を」「どれくらいの厚みで」使っているか、そしてその総合的な性能を数値として計算し、見える化することです。
家全体の断熱性能を示す代表的な数値を、「UA値(外皮平均熱貫流率)」といい、「ユーエーチ」と読みます。最近ではこのUA値を明示する住宅会社さんも増えてきました。
このUA値は、家全体で熱がどれだけ逃げにくいかを示す指標になるため、低ければ低いほど断熱性能が高いことを意味するのです。
そのため、総合的な性能をUA値で数値として見える化することが何よりも重要になるのです。
3. UA値が良くても寒い?見落としがちな「窓」の性能
さて、このUA値ですが、平均値であるため、一つ注意が必要です。
例えば、壁の断熱材がどんなに厚くても、窓の断熱性能が低い場合、家全体のUA値としては悪くなってしまうからです。
この場合、窓の近くがとても寒くなってしまいます。数値はいいけど、窓際はめっちゃ寒いってあまり意味ないですよね?多くの人が家づくりで不満を持っている「窓際が寒いのが嫌」という点を改善できないのです。
つまり、いくら壁や他の部分でしっかり断熱しても、窓の性能が低いと、そこが弱点となり、冬の快適さが損なわれてしまうのです。福岡の冬もそれなりに冷え込みますから、これは重要なポイントですね。
4. 失敗しない窓選びのポイントは?
では、窓選びで失敗しないためにはどうすれば良いのでしょうか?
シンプルな結論として、「樹脂サッシのトリプルガラス」を使うことを推奨しています。
これは、3枚のガラスと、熱を伝えにくい樹脂製のサッシ(窓枠)で構成された窓のことです。
細かく言えば、ガラス間のガスなど性能に関わる要素はありますが、ひとまずトリプルサッシを選んでおけば安心です。
窓は、壁に比べて熱が逃げやすく、外からの熱も入ってきやすい部分です。窓の性能をしっかり高めることで、窓際を含めた家全体を快適に保つことができるのです。
5. 高い断熱性能がもたらす、計り知れないメリット
「ダブル断熱」という言葉のイメージに惑わされず、家全体の断熱性能を数値でしっかり確認し、さらに窓などの弱点をなくしていく家づくりを行うことで、失敗しない家づくりを行うことができます!
成功した家づくりの結果
【快適な家】
夏は涼しく、冬は暖かい、一年中快適な暮らしが実現します。エアコンに頼りすぎず、心地よい室温を保ちやすくなります。
【光熱費の削減】
断熱性能が高い家は冷暖房が効きやすいため、エアコンの使用量を抑えることができ、毎月の光熱費を削減できます。樹脂サッシトリプルガラスは初期費用が高く思われがちですが、20年、30年と住む家のトータルなランニングコストで考えると、間違いなく安くなるでしょう。
【健康維持】
冬場の家の中で起こりやすいヒートショック(室内外の温度差が約10℃以上で起こりやすいとされる急激な体温変化)のリスクを減らすことができます。廊下やトイレ、お風呂といった部屋間の温度差が小さくなることで、体への負担を軽減できます。これは快適さだけでなく、命を守る家づくりにも繋がる非常に重要な点です
このように、断熱性能の高い家は、一時的なコストだけでなく、快適さ、健康、そして長期的な経済性という、どこをとっても大きなメリットがあるのです。
6. まとめ:福岡で注文住宅を建てるなら、言葉ではなく「全体と数値」を見よう
「ダブル断熱が最強」という安易な言葉に惑わされることなく、大切なのは家全体としての断熱性能をUA値などの数値でしっかりと確認し、断熱材の種類や厚み、そして窓の性能も含めて総合的に判断することです。
特に福岡で注文住宅を建てる際には、地域の気候特性も考慮しつつ、こうした断熱の基本を正しく理解することが、後悔しない家づくりに繋がります。
今回ご紹介した動画のように、正しい知識を身につけることで、「ポエム」のようなキャッチーな言葉に惑わされず、ご家族にとって本当に快適で、健康に暮らせる、そして将来的なコストも抑えられる家を選ぶことができるでしょう。
家づくりは一生に一度の大きなプロジェクトです。断熱についても、ぜひ担当者としっかり話し合い、納得のいく選択をしてください。
お気軽にご相談ください