福岡で理想の注文住宅を建てるにあたり、皆さんこだわって間取りや内装を検討されていることと思います。しかし、家全体の印象を大きく左右する「外構」も、家づくりにおいて非常に重要な要素です。とくに、見落としがちなのは外構の照明計画です。

昼間の家の顔はもちろん大切ですが、多くの時間を過ごす夕方から夜にかけての家の印象も、住む人の心地よさや帰宅時の気分に大きく関わってきます。残念ながら、外構の照明計画がうまくいっていないために、せっかくのお家が「残念な外構」に見えてしまうケースもあるようです。

今回は、外構のプロが教える、簡単に差が出て、失敗しない外構照明計画のポイントを、解説します。福岡で注文住宅をご検討中の方が、ご自宅の外構照明計画で後悔しないためのヒントになれば幸いです。

目次
1. なぜ外構照明計画がそんなに重要なのか?

2. 外構照明の種類と賢い使い方
   1)スポットライト
   2)ポールライト
   3)ラインライト

3. 失敗しないためのライトアップのコツ
   1)グレア対策を徹底する
   2)サバンナ効果を取り入れる
   3)昼と夜、両方の見え方を考慮する

4. おすすめの外構照明商品(例)
   1)LIXIL スパイクスポットライト
   2)LIXIL ローポールライト
   3)フェンスAL

5.まとめ

1. なぜ外構照明計画がそんなに重要なのか?

外構照明は単に暗闇を照らすだけでなく、様々な役割を果たします。

外構照明の役割

夜の景観を美しく演出する
昼間とは違った幻想的な雰囲気を創り出し、帰宅するたびに気持ちを上げてくれます。

安全性・防犯性を高める
アプローチや玄関周りを適切に照らすことで、夜間の移動の安全を確保し、防犯効果も期待できます。

心理的な安心感を与える
暗闇は本能的に不安を感じさせるものですが、適切な照明計画により安心できる空間を作り出すことができます。

外構計画は、ついお昼の顔に注目しがちですが、夜の顔も意識して計画に手を加えることで、より魅力的なお家になります。

2. 外構照明の種類と賢い使い方

外構でよく使われる照明には、主に以下の3種類があります。それぞれの特徴と使い方を知ることが大切です。

2-1 スポットライト

【用途】
建物の外壁を照らして雰囲気を出したり、シンボルツリーなどの植栽をライトアップして影を外壁に映し出すのに使われます。特に、枝が細かく分かれている植栽を照らすと、よりかっこいい外構デザインになります。

【注意点
スポットライトはを照らす照明であり、広い範囲を照らすのには向きません。ただ闇雲に設置するのではなく、何を照らしたいか目的を持って設置することが重要です。

2-2 ポールライト

用途
主にアプローチや同線を照らし、夜間の安全性を確保するために設置されます。背の低い低木や下草の近くに添えるように設置すると、夜でも雰囲気が出ます。夜間でも植栽を見せる効果があります。

注意点
ポールライトは夜の雰囲気を出すのに役立ちますが、設置しすぎると昼間の生活同線で邪魔になったり、器具が目立って外構の景観を損なう可能性があります。また、あまりに数多く設置すると明るくなりすぎてしまい、品のない照明計画になってしまうことがあるため、設置場所や数には注意が必要です。

2-3 ラインライト

用途
近年人気が高く、玄関までの浮き階段の足元照明など、間接照明として雰囲気を出すのによく使われます。バー状のライトを仕込むイメージです。

注意点
ラインライトは非常に雰囲気が良くなりますが、設置する階段の高さによっては、日中にライトの器具が見えてしまい、残念な印象を与えてしまうことがあります。特に、前面道路と敷地に高低差がある場合、道路から器具が丸見えになるケースがあるため、夜の見え方だけでなく、昼間の見え方も両方確認しながら採用する必要があります。

3. 失敗しないためのライトアップのコツ

これらの照明を効果的に使い、かつ失敗を避けるためには、いくつかのコツがあります。

3-1 グレア対策を徹底する

グレアとは、照明の光が直接目に入り、眩しく不快に感じる現象のことです。とくにスポットライトなど、光が強い照明を配置する際は、人が通る場所や玄関扉を開けた時に、直接光が目に入らないような配置計画が非常に重要です。せっかく設置した照明が不快感につながってしまっては残念です。

3-2 サバンナ効果を取り入れる

サバンナ効果とは、奥が明るいと人間が心理的に安心感を感じるという本能的な心理に基づいた手法です。逆に、暗すぎると不安や警戒心を抱きやすくなります。外構照明計画では、この心理を利用して、アプローチの奥の方を明るくするように配置すると、安心感のある空間になります。具体的な明るさのバランスとして、手前から奥にかけて「2対1対3」の比率で明るさを調整すると、心理的に落ち着く照明計画になると一般的に言われています。この手法は、人間の錯覚により、奥行き感を出す効果も期待できます。

3-3 昼と夜、両方の見え方を考慮する

照明器具は夜に光って役割を果たしますが、日中もそこに存在します。特にポールライトやラインライトの器具は、日中に目立つことがあります。夜の雰囲気にこだわりすぎず、昼間の家の顔として照明器具がどのように見えるか、外構デザインを損なわないかも考慮に入れて、設置場所や高さを検討することが重要です。

4. おすすめの外構照明商品(例)

数ある外構照明商品の中から、いくつかのおすすめ商品をご紹介します。

4-1 LIXIL スパイクスポットライト

地面に差し込んで設置するタイプのスポットライトです。差し込み式なので、設置後に気に入らなかった場合でも、多少位置や角度を調整する可変性があるのが特徴です。ライトの当たる向きや影の出方、グレアが気になった場合に調整できるため、採用しやすい商品と言えるでしょう。

4-2 LIXIL ローポールライト

主にアプローチなどに使用される背の低いポール状のライトです。拡散型、下配向型、透過型など複数の種類があり、好みに合わせて選んで使い分けることができます。アプローチの同線照明として使いやすく、種類の豊富さが魅力です。

4-3 LIXIL フェンスAL

名前はフェンスですが、オプションでラインライトを取り付けられる商品です。昼間はアイアン調のデザインで外観を引き立てるオブジェのような役割を果たし、夜はそこから漏れる光で雰囲気を作り出すという二面性を持っています。非常に万能で、もしかしたら最高にコスパが良い商品かもしれないと紹介されています。

5. まとめ

福岡で注文住宅を建てる際、外構照明計画は家の魅力、安全性、そして住む人の心地よさに大きく関わる重要な要素です。単に照明器具を設置するだけでなく、どの照明を、どこに、どのように配置するかによって、家の印象は大きく変わります。

「たかが照明」と思わず、一度照明が採用されている実際の現場などをご覧いただくと、その魅力がきっと分かるはずです。昼と夜、両方の家の顔を想像しながら、後悔しない外構照明計画を立てましょう。

理想の注文住宅を実現するためには、外構照明計画についても専門的な知識を持つプロに相談することをお勧めします。ウィズダム建築設計では、外構もエクステリアプランナーの資格を持った専門家が一邸一邸こだわって提案させていただいております。

仕事終わりに家に帰りたくなるような、素敵な外構照明計画を目指しましょう!

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